
2020年に始めた2拠点生活も3年が経ちました。
うちは元々東京で暮らしていましたが、田舎への憧れもあり、かれこれ5年以上前から2拠点目を探し続けていました。
今は平日は東京、休日は茨城という暮らしを続けています。
2拠点を始めた頃は、
田舎の生活が新しくて、都会では諦めなければならなかったものがたくさんあって、
「移住してしまおう」と思ったこともありました。
でもやっぱり都会にしかない良さもあって、
田舎にも残念な部分はあって、
わが家は当面の間は2拠点が良いと思っている今日この頃。
今日は移住でなく2拠点にこだわる理由について書こうと思います。

まずうちの場合は子どもがまだ小学生なので、教育面が大きな課題。
田舎の環境いいじゃん?と思うかもしれませんが、
・家と家が遠い
・公園が少ない
等々から、ゲーム・youtube漬けになってしまう子供が多いのが現実。
都会の子供たちが高いお金を払って体験学習しにくる土地の子供たちは家でゲームをしているっていう皮肉な話です。
せっかく広い土地があるので外でも遊んで欲しいのですが、地元の子と一緒に遊ぶとゲームどっぷりになってしまうことも多々あり。
自然に囲まれた場所で、子供たちが小さい画面を囲んでいる。
まぁ僕自身ゲームから学んだことは多いのでゲーム自体を否定はしません。
でも遊びは自分で作れるってことは覚えてほしいです。
その「遊びを作る」部分において、いろいろな体験が大事になってきます。
東京は習い事の選択肢も多くて色々試せるのですが、田舎だと難しい。
基本的に遠いので、親が車を出さないと通えません。
東京みたいに子供だけで行かせられないことが多いです。
ちょっと遊びに行くにせよ、
都会なら徒歩圏内に公園の一つ二つはあるものですが、田舎には公園はない。
結果、田舎は家の中で過ごす時間が増えてしまう。
その点、東京の子どもは何かしら習い事をしているのがデフォルトになっていたり、
家では親がテレワークしているので友達とは外で遊ぶしかなかったり、
遊びに行く公園の選択肢もたくさんあって、
外に出る仕組みが出来上がっている。
意外と茨城よりも東京の方が外で遊ぶ為の環境が良かったりするという話。

あとは学校の評判がよくないこと。
周辺を見る限り、不登校の子も東京より多い印象です。
不登校自体が良い悪いという括りにはできませんが、学校を必要としてない家庭が多いのは事実です。
なんにせよ、需要が低い場所ってどうなのかな?と。
これは地方の教員が足りていない問題と無関係ではないかもしれません。
もちろん茨城で知り合った学校の先生にも理想を持って色々チャレンジしている方はいます。
でもシステムも追いついていない。
東京は発達障害等の支援が進んでいます。
うちは長男、長女が「まなびの教室」という新宿区の制度を使って小学校の授業を受けています。
東京はそのあたりが流石というか、対応が早いです。
最近は過疎の町などが教育移住に目を向け始めているし、今後は地方の教育も盛り上がるかもしれません。
むしろそうなってほしい。
しかし現状はまだ厳しい。
ただ、今あげたことには全部逆転の発想もあって、
製材場の息子が小学校低学年にして工具を使いこなして自分で木工玩具を作っていたり、
学校には行ってないけどプロ級にギターの上手い17才がいたり、
料理が得意で料理する代りに旅先で泊めてもらっている子がいたり、
その環境を活かして強みを育てている子もいます。
しかし、うちはそういう家ではなさそうだという話。
むしろ都会と田舎を日常的に行き来する中で何を思うようなるのかが楽しみです。

あとは私自身のこと。
東京のものづくり、クリエイティブレベルの高さは本当に魅力です。
日本にいると見落としがちですが、東京は世界的にも例がないレベルの大都会。
食事、美術館、建築、ショーやライブ。1級品や特級品に触れる機会には事欠きません。
街をぶらぶらするだけでもオシャレなお店が多くて楽しい。
そのオシャレも数年でスタンダードになり、よりレベルの高い店が残っていく。
とにかくクリエイティブの切磋琢磨が日々行われている街なんです。
田舎は心落ち着けたり、情緒を育てるには良いのですが、
もっとこう…心に火をつけるというか、気持ちを揺さぶる機会は都会が圧倒的に多いよう感じます。
田舎は豊かすぎてしまって、「もうこれだけでいいや」となってしまうんですよね。
土地も空も広くて、畑があって、自然に囲まれていて、
「もう充分じゃないか。他に何か必要?」て。
それもまた正解なのだろうけど、東京で遊びに出るとやっぱり楽しくて
「そうだ、忘れてた。これも必要だった。」て。
僕の中では東京は刺激を受ける場所で、茨城は感性を育てる場所。
どっちが欠けても物足りない。
幸い今はどちらか一つを選ばなきゃいけない時代じゃないのだから、2つとも選んでみようじゃないか。
長くなりましたが、それが2拠点を続ける理由です。